介護施設に入居する高齢者ってどんな人?現役介護士が特徴を教えます
私が働く老人ホームに入居している高齢者をご紹介します。
これから施設介護士を目指す人はこんな人もいるという参考にして頂ければと思います。
不思議な癖がある方
癖のある、といか個性の強い方はたくさんいらっしゃいました。
入所されたばかりの女性の方です。
その方は認知症は軽度でしたが明け方になると服を繰り返し脱いで全裸になる癖がある方でした。
職員が衣類を着てもらうために介助を行いと「よろしい。」と言いうなずかれました。
介助して服を着てもらっても30分も経たないうちにまた全裸でベットに横たわっているところを発見し、繰り返し3度ほど着衣の介助を行ったことがあります。
毎晩そんな事が続きましたが、1週間ほどで落ち着き衣類を脱ぐこともなくなりました。
寝たきりの女性の方
その方は拘縮している状態で入所してこられました。
右腕は頭より上で肘が曲がり、左腕は脇をしめた状態で両足の膝も曲がった状態でした。
食事は柔らかく加工したものを召し上がって見えましたが、腸の動きも弱かった為自力で排便がをすることが出来ず、排便を促すのに下剤を服薬していました。
下剤を服薬すると、多くの方が痛みを訴え、繰り返し軟便の排便をされます。
ですから、排便時間を逆算して夜中に排便されるよう夕刻に下剤を服薬します。
その女性の方が下剤を服薬した晩は「春の小川」の歌を、ハイスピードで歌います。
歌うというより、一定の音の高さでお経を唱えるように「春の小川の隅田川・・・」と唄うのでした。
気を紛らわすために歌っていたのかもしれませんが、暗闇の中で歌声がきこえるとちょっとぎょっとしました。
統合失調症と診断を受けた方
普段はベット上で休まれていることが多く言葉も殆ど発しません。
車いすへの移動も全介助、食事も全介助、衣類脱着も、洗身もすべて職員の介助で行われますが、週に1回のPTによるリハビリで歩行訓練が行われます。
ベットから車いすへの介助の時も全身硬くなっていて移乗を行うのにも一人では難しいのですが、PTの方が支えるとリズムよく歩けるので不思議でした。