認知症介護で一番大切なこと
ちょっと更新が空いてしまいましたが、今日は認知症介護について書きたいと思います。
ご存じの通り、私の父は認知症で要介護3です。身体自体は健康で、日常生活の動作は問題ないのですが、思考や記憶などに問題があり、誰かの手を借りなければまともに生活できない状態です。
食事をしたかどうか忘れてしまう。
やろうとした事を忘れてしまう。
今が何年の何月なのか分からなくなる。
今いる場所が分からなくなる。
などなど。
こういったことは日常茶飯事で、以前はスーパーで迷子(迷爺)になったり、キッチンのシンクに洗濯物が入れられていたりと、予期せぬ行動をとります。
当然ですが、はじめはひどく怒鳴りました。仕事を次々と増やす父にいら立ってしょうがなかったです。ですが、認知症について調べるうちに本人の意思ではどうにもできない病気なのだと気付きました。
「認知症とは知的能力が持続的に低下する後天的な一種の病気」
「治療薬は今のところない」
父はそんな難病と闘っているんだと思うようになりました。
きっと本人も、ふとした瞬間に「自分」という存在を思い返す時があると思います。昔の記憶が薄れていき、自分が誰なのかも分からなくなる。
「一番つらいのは父なのかも知れない」
それから私は父を見守り、全ての行動を考え、理解するように心がけました。
スーパーで迷子(迷爺)になった時は、本人がトイレに行きたかったから。でももしかしたら、私に迷惑がかかると思って一人でトイレを探しに行った?
キッチンのシンクに洗濯物が入れられていたのは、私が日中キッチンにいることが多いから、ここなら分かりやすいと思ったから?
こんな風に、父の全ての行動を考えるようにしました。全てを笑顔で許せてはいませんが、少しずつ認知症介護について分かってきた気もします。
「怒らないで理解する」
難しいことですが、父は大切な人。怒られながら人生を終わらせたくない。
そんな思いもあったりします。